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リウマチ因子(RF、リウマトイド因子)陽性と言われたら

当院にはよく、健康診断や人間ドッグのオプションで

「リウマチ因子(RF、リウマトイド因子)が陽性なのでリウマチの可能性があります。お近くのリウマチ専門医を受診してください」

と言われ受診される患者さんがいらっしゃいます。

今回はリウマチ因子陽性について解説いたします。

 

 

リウマチ因子について

 リウマチ因子(RF、リウマトイド因子、)以後はRFと略)という採血項目があります。

これはかつて、リウマチの患者さんで陽性に出る値であり、これが診断基準に占める割合が非常に大きい時代がありました。

しかし、最近になってこのRFはリウマチ以外の方にも非常に多く認められることが分かってきました。

リウマチ以外の膠原病の患者さんや、まったくの健康な方でも5%~15%ほど陽性で出ることがあります。

つまり、この検査は健康診断・人間ドッグには全く必要がありません。

 

健康診断、人間ドッグに適した検査

 そもそも健康診断をやる意味というのは疾患の除外です。

この検査で陰性であればほぼ間違いなく疾患の否定ができる(感度が高い)という検査が健康診断では望ましく、この検査で陽性に出ても実際にその疾患である確率(特異度)が高い必要はありません。

ではRFはどうでしょう?

リウマチに対するRFの感度・特異度は文献によってばらつきがありますが、おおむねどちらも50%前後です。

つまり、RFが陽性であってもリウマチである確率は半分、RFが陰性でもリウマチでない確率も半分なんです・・・

ですのでまったく人間ドッグで行う意味はありません!!!

 

なんでリウマチ専門医はRFをチェックするのか?

 では、私たちリウマチ専門医はどうして検査でこのRFを検査するのでしょう?

リウマチの診断というのはとても難しく、私たちリウマチ専門医でも頭をひねるケースがかなり存在します。

リウマチの検査診断にはこれという決め手がなく、あらゆる検査を行って診断の確率を上げていくものなのです。

例えば、抗CCP抗体というものがあります。

これは、リウマチの診断に非常に有用であり関節症状がある患者さんでこのCCP抗体が場合、疾患疾患特異度は95%、つまり95%でリウマチであるということなのです。

一方で、このCCP抗体が陰性であってもリウマチである可能性が30%(つまり感度30%前後)と言われています。

つまり疾患の除外、リウマチの否定には少し弱いのです。

ですので、このCCP抗体も人間ドッグでチェックをする必要はないでしょう・・・

また、RFはリウマチだけでなくあらゆる膠原病でも上昇することが分かっております。

ですので、RF陽性で関節症状がある場合はリウマチだけでなく、その他の膠原病も鑑別に挙げる必要があります。

 

 

結論

  以上より人間ドッグでRFが陽性と言われた方へお伝えしたいことは2点あります。

 

①関節症状がない場合、ほぼ間違いなくリウマチである可能性は低いと思われます。

どうしても心配な場合はリウマチ専門医をご受診ください。

 

②関節以外に症状がある場合はリウマチ以外にもあらゆる膠原病の可能性が否定できません。

RFは膠原病で広く陽性に出るからです。

この場合もリウマチ専門医、特に膠原病に精通したリウマチ専門医をご受診ください。

 

③関節症状がある患者さんは、念のためリウマチ専門医をご受診ください。

しかし、関節が痛む疾患はリウマチ以外にも数多くあります。

リウマチやその他の膠原病に精通した専門医にご受診いただければと思います。

 

 

 

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金子 俊之

金子 俊之

医師 医学博士 専門はリウマチ膠原病。 順天堂大学付属病院リウマチ膠原病内科を経て、現在は墨田区でリウマチ専門診療を行っているクリニックの院長。 現在も週1回大学病院でリウマチの専門外来を担当している。

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