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リウマトレックス、メトトレキサートなどMTXの副作用について

MTXの副作用について

リウマトレックスやメトトレキサート、メトレートといったMTX製剤は、リウマチ治療において非常に重要な役割を果たします。

MTX単剤でも十分にリウマチを抑える効果がありますが、この後使用する可能性の高い生物製剤と相互的に作用し、効果を良くしたり長持ちさせたりといった、いわゆる「アンカードラッグ」としての役割を担います。

このMTXですが、副作用の発現頻度も少なくはありません。

そこで、今回はMTXの副作用について解説いたします。

 

軽度な副作用

口内炎や倦怠感、食欲不振や下痢などが挙げられます。

内服して1日前後で出ることが多いようです。

症状の程度は様々で、我慢が可能なレベルから日常生活に支障をきたす方まで様々です。

内服して1か月程度たつと慣れて症状が軽くなる方もいらっしゃいます。

  

中等度

肝機能障害や血球減少(白血球や赤血球、血小板が減ってしまう)などが挙げられます。

こちらも程度は人それぞれです。

 

特に血球減少は非常に重篤な状態になることもあります。

 

重篤な血球減少を認めた場合は入院の上、ロイコボリンレスキュー(大量の葉酸を投与し体内のMTXの効果を減弱させる)といった治療が必要になることもあります。

 

軽度~中等度であれば、そのまま経過を見るか、あるいは対症的に治療を加えたりすることがあります。

また、フォリアミンというMTXの副作用を予防するお薬を使用し、副作用がが改善するか経過を見ることがあります。

しかし、このフォリアミンは副作用を軽減する一方で、MTXの効果を弱めてしまうことがあります。

ですので、使用には十分注意する必要があります。

この葉酸に関しての上手な服用方法は「MTXの副作用を軽減する、葉酸(フォリアミン)少量連日内服のすすめ」をご参照ください。

 

重篤な副作用

感染症、悪性腫瘍などが挙げられます。

MTXは免疫を抑制しますので、易感染状態になり、容易に感染症に罹患してしまう可能性があります。

また、体の中に潜んでいたB型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルス、結核菌やカビなどが、MTXを使用することによって大暴れ(再活性化)してしまうこともあります。

B型肝炎の再活性化に関する詳細は「リウマチの治療開始前に必要なB型肝炎ウイルス検査について」をご参照ください。

ですので、MTX使用の前には、体の中にこういった肝炎ウイルスや結核・カビなどが潜んでいないかしっかりとチェックする必要があります。

また、悪性リンパ腫という悪性腫瘍を発症しやすいとの報告もあります。

これをMTX関連リンパ増殖性疾患といいます。

MTX内服を中止するだけで改善することもありますが、EBウイルスが関与すると悪性リンパ腫に準じて治療をしなくてはならないこともあります。

 

以上MTXの副作用について解説しました。

MTX導入の際には、このようなリスクをしっかりと認識し、事前に検査・準備をしてから導入する必要があります。

 

 

 

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金子 俊之

金子 俊之

医師 医学博士 専門はリウマチ膠原病。 順天堂大学付属病院リウマチ膠原病内科を経て、現在は墨田区でリウマチ専門診療を行っているクリニックの院長。 現在も週1回大学病院でリウマチの専門外来を担当している。

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