ベーチェット病とはどのような病気だろう???
症状、治療、予後に分けて解説いたします。
ベーチェット病は口腔潰瘍、外陰部潰瘍、皮膚症状、眼症状の4つの症状を主症状とします。
この症状以外にも様々な症状を呈することがあります。
口内炎と似ていますが、口内炎よりも深くえぐれるような症状になるのが特徴です。
にきびの様な皮疹や、広範囲にわたって赤くなるような皮膚症状を呈することがあります。
針反応検査(針を刺したところが赤くなって膨れる)は最近ではあまり行いません。
男女問わず性器の周囲に潰瘍を作ることがあります。
時に深くえぐれることもあります
この病気でもっとも重要な症状です。
ほとんど両眼が侵されます。眼の痛めや充血、まぶしく見える、視力低下などの症状があります。
上記の主症状に加えて以下の副症状があります。
・関節痛
・動脈瘤などの血管病変
・腹痛・下痢・下血など、時に消化管に穴が空くことも・・・
・脳神経症状、精神症状や人格変化など
・陰部の痛み、副睾丸炎
それぞれの症状・合併臓器に合わせて治療法が異なります。
ステロイド点眼薬やコルヒチン、免疫抑制薬がこれまで主流でしたが、リウマチで使用する生物製剤を使ってから治療効果が劇的に良くなりました!!!
コルヒチンなどを使用し症状の緩和を図ります。
コルヒチンが有効とされ、時に痛み止めなどを併用します。
ステロイドや免疫抑制薬を使用します。
ステロイドや免疫抑制薬に加えて、リウマチ治療で使用する生物製剤などを使用します。
脳炎などの急性期にはステロイドパルス療法や免疫抑制薬を使用します。
しかし精神症状、人格変化などの慢性進行型には、現在有効な治療手段は乏しい状況です。
これまで、視力に関してはかなりの確率で失明に至ることがありましたが、生物製剤の登場で失明率は劇的に低下しました。
また、目以外の重要な臓器合併症に関しても、必要に応じて生物製剤を使用することにより、致死的な合併症を引き起こすことは以前に比べたら格段に少なくなりました。
まずは膠原病内科専門医による適切な診断と臓器合併症のチェックをしていただき、症状に合わせた治療をおこなっていただければと思います。