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関節症性乾癬、乾癬性関節炎、PsAとは??

関節症性乾癬、乾癬性関節炎、PsAとは特有の皮膚症状に加えて関節などの痛みを伴う疾患です。

いままでは乾癬性関節炎と呼ばれていましたが、「感染性」と混同しやすいため関節症性乾癬と呼称を改めることとなりました。(以後略語でPsAと称します)

 

症状

 

 

上の写真のような皮膚症状を呈します。

主に肘や膝、また頭皮などこすれやすい部位に起こりやすいといわれています。

 

PsAとは乾癬に加えて関節の痛みを伴った疾患です。症状は一部リウマチとも似ていますが、

決定的な相違点として3点挙げられます。

 

①指の第一関節まで侵される。

リウマチは主に指の第二関節以下です。第一関節が侵されたPsAの形は非常に特徴的で、鉛筆の先端にキャップをかぶせたように見えることからpencil-in-cap像と呼ばれます。第一関節の変形は変形性関節症と非常に似ているので注意が必要です。

 

②背骨も侵される

リウマチはあらゆる関節に症状が及びますが、脊椎に関しては侵されにくいとされています。しかし、このPsAでは脊椎の痛み、脊椎炎を特徴とします。このため腰や背中、また首筋などが痛むことがあります。

 

③腱も侵される

PsAは腱付着部炎といって、アキレス腱などの腱が痛むことがあり、これもPsAの特徴といえます。

 

その他、指全体が腫れるような症状や、爪に特徴的な症状が現れることもあります。

 

原因

はっきりとはわかっていません。

もともと持っている遺伝子素因に加えてストレスや感染症、皮膚への刺激や喫煙、飲酒などの生活習慣、また虫歯などもPsAの発症の要因になる可能性があるといわれています。

遺伝的素因に加えて、上記のような環境要因が複雑に関与していると考えられます。

 

診断

診断は乾癬特有の皮膚症状に加えて、上述するような爪・指の特徴を有しているか?レントゲンでPencil-in-capなどの特徴的所見を有するか?で診断を行います。

また、近年関節超音波の技術が非常に向上しておりPsAの診断にも有用であるといわれています。

関節リウマチは関節滑膜の炎症を証明しますが、このPsAでは上述する腱付着部炎を証明することも診断に有用です。

アキレス腱などを超音波で確認すると、PsAの患者さんは同部位に炎症を認めます。

このように、見た目の所見と症状に加えて、関節超音波などを駆使して診断を行います。

 

治療

これまでは主に鎮痛薬などしか用いられてきませんでした。

しかし、鎮痛薬のみでは関節の変形などは抑制することが出来ません。

 

近年膠原病領域の治療が格段に進歩を遂げています。

PsA治療も現在ではMTXやシクロスポリンなどの免疫抑制薬に加えて生物学的製剤が適応となっております。

リウマチでも使用するTNF-α阻害薬に類する生物学的製剤(レミケードやヒュミラ)に加えて、PsAではそれ独自の生物学的製剤もあります。

IL-12/23阻害薬であるステラーラや、IL-17A阻害薬のコセンティクスなどがそれにあたります。

ある報告によると、PsAに対してレミケードやヒュミラを使用した場合、患者満足度が50%にとどまるといわれています。

ステラーラやコセンティクスは乾癬の原因となっているサイトカインに直接作用するのでその効果はTNF-αよりも高くなることが予想されます。

PsA患者さんの場合、まずヒュミラから使用されることがほとんどですが、症状が重い場合最初からこのステラーラやコセンティクスの使用を検討するのもいいかもしれません。

 

 

 

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金子 俊之

金子 俊之

医師 医学博士 専門はリウマチ膠原病。 順天堂大学付属病院リウマチ膠原病内科を経て、現在は墨田区でリウマチ専門診療を行っているクリニックの院長。 現在も週1回大学病院でリウマチの専門外来を担当している。

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