リウマチの症状

関節リウマチでみられる初期症状について

人間ドックや健康診断で、リウマチ因子が高いと言われた方、また手や足の指に痛みや違和感がある方、もしかしたら自分は関節リウマチではないかと非常に不安に思われる方が大勢いらっしゃいます。

関節リウマチの初期症状が非常に多彩であり関節症状のみではありません。

この症状があるから関節リウマチである!という症状はなく、非常に様々な症状が見られます。

今回は関節リウマチの発症の初期症状の段階で、よく認められる関節の症状や関節以外の症状に関して説明をしていきます。

手や足の指、肘や膝など比較的小さい関節の痛み

関節リウマチの初期症状で最も多い症状が、この手指や足趾などの小さい関節の痛みです。

発症した当初はあちこちに痛みが移動することがあります。

数週間右手の第二関節に痛みがあったかと思うと、その後少しの間痛みがなくなり、また数週間後に左手の中指に痛みが生じる、といった具合です。

関節リウマチの関節痛は一般的には左右対称と言われていますが、必ずしもそうであるとは限りません。

関節リウマチの診断基準で左右対称という項目は削除されました。

もちろん左右対称に関節の痛みが出ることが関節リウマチの初期症状としてはとても多いのですが、左右対称でなくても関節リウマチの可能性が十分に考えられます。

詳しくは関節リウマチ科をご覧ください

朝の手のこわばり

朝のこわばり、というのは関節リウマチの症状としてとても有名です。

人によっては「こわばり」ではなく、「むくむ」といった表現をされる方もいらっしゃいます。

「朝のこわばり」という症状があまりにも有名なので、その症状が出ただけで関節リウマチではないか?ととても心配される方がいらっしゃいます。

ですが実際に、手のこわばり、あるいは手足のむくみを訴える40代から50代の女性はとても多くいらっしゃいます。

実は手のこわばりというのは、更年期症状の一つでもよく見られる症状なのです。

もちろん手のこわばりという症状だけでは、それが関節リウマチから来ているのか?それでも更年期症状から来ているのか?判断がつきません。

1度リウマチ専門医を受診し、関節リウマチの発症がないかどうかをチェックする必要があります。

関節が腫れる

関節リウマチの初期症状として、関節が腫れるという症状がよく見られます。

関節の腫れ方には、大きく分けて2種類あります。

硬くカチカチに腫れるか、熱を持ってブヨブヨと腫れるかです。

関節がカチカチに腫れている場合、特に手や足など小さい関節におこっている場合は変形性関節症の可能性が高いと思います。

一方で熱を持ってぶよぶよと腫れている場合は、関節リウマチの可能性が高いと思われます。

関節が変形する

関節リウマチというのは、関節が痛むだけではありません。

関節リウマチは、治療をせずに放置、あるいは適切に治療を行わないと関節が変形してしまうのです。

関節リウマチは、発症して数ヶ月~1年以上経過すると徐々に変形が明らかになってきます。

変形してしまった関節は2度ともとには戻りません。変形する前にリウマチ専門医による加療を受けましょう。

最後に、変形性関節症(加齢による関節の変形)でも関節が変形してしまいます。

変形性関節症は関節リウマチと違って治療がありません。リウマチの治療薬も効かないので、しっかりと鑑別をする必要があります。

詳しくは関節リウマチの進行度をご覧ください

微熱が続く、だるい、首や脇のリンパ節が腫れる

関節リウマチの初期症状として風邪と同様にだるくなったり微熱が出ることがあります。

またリンパ節が腫れることもあります。

風邪のような症状が長く続く場合は、一度リウマチ膠原病内科を受診してください。

コブができる

関節リウマチの初期で活動性が非常に高いと、手首や肘、膝などにコブができる方がいます。

これはリウマトイド結節といい、関節が伸びる方(伸展)にブヨブヨとしたコブができることがあります。

最後に

他にもリウマチには多彩な症状があります。これは、リウマチが関節だけの病気ではなく全身疾患だからなのです。

症状が気になる方は早めに検査を受けるようにしましょう。