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少量の飲酒はリウマチの進展を予防する効果がある

よく外来でリウマチ患者さんに「お酒を飲んでもいいのですか?」と聞かれます。結論から申しますと「少量のアルコールはリウマチに良い」ということが分かっています。また少量の飲酒はリウマチの予防や進展を遅らせるという研究結果もあります。

この記事ではアルコールがリウマチに与える影響や適切な量、飲酒の際の注意事項などを解説していきます。

目次[非表示]

  1. 1.少量のアルコールはリウマチの発症や進展を予防する
  2. 2.適切な量は?
  3. 3.飲酒する際の注意事項
    1. 3.1.10g以上のアルコール摂取は控える
    2. 3.2.薬の内服日はアルコール摂取を控える
  4. 4.専門医からの一言


少量のアルコールはリウマチの発症や進展を予防する

2011年に行われた米国リウマチ学会(ACR)で、米ハーバード大医学部のBing Lu氏らが行なった「アルコール摂取量とRA発症に関する調査の結果」が発表されました。

Bing Lu氏らは、1976年〜2006年にかけて約230万人の女性を対象に、5群(0/日、5g/日、5~9g/日、10~19g/日、20g/日)に分類して調査を行いました。

その結果、1日に5〜9g未満のアルコールを摂取する女性は、全く飲まない女性に比べてRA発症リスクが22%軽減されることがわかりました。

※アルコール含有量の基準

・ビール1瓶または1缶当たり:13.2g
・ワイン1グラス当たり:10.8g
・蒸留酒1標準量当たり:15.1g


適切な量は?

この研究結果によると、アルコールの適切な量は10g以下(ビール1瓶の7割程度、もしくはワイングラス1杯程度)とされています。少量であれば、リウマチの発症や進展を予防できる可能性があるようです。


飲酒する際の注意事項

飲酒は必ずしも良い結果をもたらす訳ではありません。下記点に注意して摂取するようにしましょう。

10g以上のアルコール摂取は控える

まず一つ目は、10g以上のアルコール摂取を控えるということ。Bing Lu氏らの発表で「RA発症に対して保護効果はない」という研究結果が出ています。また2012年の米国リウマチ学会では「大量のアルコール摂取はRAの進展に関連する」という研究結果もあります。少量のアルコール摂取以外は控えるように心がけましょう。


薬の内服日はアルコール摂取を控える

二つ目は薬の内服時には控えることです。アルコールや薬は肝臓で代謝されます。その為、薬を服用しながらアルコールを摂取してしまうと、肝臓への負担が大きくなります。特にMTXは他の薬剤と比較し、肝臓に負担がかかりやすい薬剤ですので、内服日にはアルコールを控えるようにしましょう。


専門医からの一言

アルコールの摂取によるリウマチへの影響は必ずしも良いとは言えません。何でも適量使用が大切ということです。リウマチの進展を予防するためにあえて飲酒をするようなことはお控えください。


「参考論文・参考URL」

日経メディカル:https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/acr2011/201111/522399.html


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金子 俊之

金子 俊之

医師 医学博士 専門はリウマチ膠原病。 順天堂大学付属病院リウマチ膠原病内科を経て、現在は墨田区でリウマチ専門診療を行っているクリニックの院長。 現在も週1回大学病院でリウマチの専門外来を担当している。

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